Google Colaboratory の使い方
Google Colaboratory とは?
Google Colaboratory(グーグル・コラボラトリー、以下、Colab)は、Google 社が提供するオンラインのプログラム実行環境です。
Colab では、プログラミング言語の一つである Python を動かすことができます。他の人が書いたプログラムを実行することもできますし、それを自分の好きなように直したり、新しいプログラムを作ることもできます。
必要なもの
- Google アカウント
- ウェブブラウザ(パソコンまたはスマートフォン)
Google Colaboratory を使ってみよう
まず下のアイコンをクリックしましょう(これは「教えて!PFN」の第一回「プログラムで顔を見分ける」で紹介したプログラムに飛びます)。
すると、Colab が開いてプログラムを編集するための画面が出てきます。

英語がたくさん並んでいてびっくりしたと思いますが、落ち着いてください! これはこういう意味です:
- 赤枠(
[ ]
というマークの横): Colab に入力したコマンド(コンピュータに対する命令)です - 青枠: Colab がコマンドを実行した結果が表示されます
最初に表示されているのは、私たちがこのプログラムを書いた時に入力したコマンドと、そのコマンドを実行した結果です。
プログラムを動かそう
先ほどの赤い行には次のように書かれていましたね。
!pip install face_recognition
このコマンドは、写真の顔を見分けるのに必要な face_recognition
というライブラリ(プログラムの部品)を私たちのプログラムで使うために、Colab にダウンロードしてインストールするように指示しています。
それでは、コマンドを実行してみましょう。赤枠の一番左の [ ]
の部分にカーソルを当ててみてください(スマートフォンではタッチ)。


右向きの三角形(実行ボタン)が出てきました。これをクリックすると実行します。ここで下記のような警告が出ると思います:
Google にログインしていない人
Googleにログインしていない場合は、「Google にログインする必要があります」と表示されます。Google アカウントでログインしましょう。お持ちでない場合は、あらかじめ作成してください。

ログインした人、すでにログインしている人
ログインをした場合、もしくはすでにしている場合には次のような警告が出ますが、今回のプログラムがあなたの Google アカウントのデータにアクセスすることはありません。「このまま実行」を押して下さい(ただし、知らない人のプログラムを使う場合は十分に注意してください):

すると、ライブラリのインストールが実行されます:

インストールが完了すると、左上のアイコンが再生アイコンに戻ります。
Colab で自由に実験しよう
この調子で、上から順番にコマンドを最後まで実行していきましょう! それぞれの行が何をしているかはコメントに書かれています。
もちろん、コマンドを好きなように書き換えることもできます。例えば、最後のコマンドで以下の行を探して、width=3
を 40
にしてみましょう。
# 検出した顔位置にボックスを描く
draw.rectangle(((left, top), (right, bottom)), outline=(0, 0, 255), width=40)
実行すると…あれ、顔が隠れてしまいましたね! width
は、写真に描く線の太さを変えるパラメータだったんです。

このように、Colab を使うと他の人が書いたプログラムを自由に書き換えて実験し直すことができます。興味がある人は、それぞれのコマンドが何をしているか調べて、自分の好きなプログラムを組んでみてください!